バイトには様々な種類がありますが、バイトによっては手に入る情報が少ないものがあります。ラブホテルのバイトも、情報を得にくいバイトの一つです。ラブホテルのバイトがあることは知っていても、どのような作業をするのかまでは知らないという方は多いことでしょう。
ラブホテルのバイトは、応募すればどのような方でも比較的簡単に合格することができます。しかし、その仕事の特殊性から、バイト内容についての話を聞く機会は中々ありません。
今回は私の実際のバイト経験に基づき、ラブホテルのバイトがどのようなものであるのかを紹介させて頂きます。ラブホテルのバイトが気になるけど、不安で応募できないという方は、是非この記事を参考にしてみて下さい。
なんでこのバイトを始めようと思ったのですか?
私の場合は、先に働いていた友達から誘われたことがきっかけで、ラブホテルでバイトをすることなりました。自分のみでバイト先を探していたら、ラブホテルで働こうとは考えませんでしたので、面白い縁です。
友達から誘われたことを良い機会と考え、思い切ってラブホテルで働くことを決意しました。ラブホテルでの仕事に対する興味もありました。
仕事内容は?
仕事は主に受付と清掃がありますが、私が働いていたラブホテルでは受付は社員さんが担当していたため、バイトは清掃を担当しておりました。一部屋を数名で清掃しますが、部屋と浴室で分担して清掃していました。
部屋の清掃
浴室以外の箇所の清掃を行う担当です。清掃の後は部屋のメイキングも行います。作業の流れは以下の通りです。
部屋の清掃の種類
- シーツの交換
- 部屋の清掃
- 備品の設置・補充
部屋に入り、最初にベッドと枕カバーのシーツを剥がします。床を清掃した後にシーツを剥がしてしまうと、ベッドに付着した毛などが床に落ちてしまい、再度床を清掃しなくてはいけなくなります。二度手間を防ぐ為にも、先にシーツから交換する必要があります。
新しいシーツに交換する作業は少々コツが必要なため、新人の最初の課題になります。スピーディに交換する必要があるため、何度も練習して自分に合ったやり方を探す方も見られました。
シーツの交換が完了したら、部屋の清掃に着手します。モップ等で床を綺麗にしたり、食器などの備品を洗います。次に利用するお客様が部屋に入った際に、前の利用者の毛などが落ちているとクレームに繋がりますので、注意を払いながら清掃します。
清掃完了後は、備品の再配置や消耗品の補充を行います。備品を決められた位置に配置し、お客様が使う前の状態に戻します。ヘアワックスなどの消耗品が使用されていた場合は、新しいものを補充します。
浴室の清掃
浴室の清掃は手間がかかりますので、部屋とは分担して清掃を行っていました。作業の流れは以下の通りです。
浴室の清掃の種類
- 浴室の清掃
- 水滴の除去
- 備品の設置・補充
まず浴室に入り、全体を水洗いします。一度流すことにより、付着したお客様の毛などを一度に流すことができます。浴室の備品にローションも設置しておりましたので、使用されていた場合は入念に洗い流します。
一通り水洗いが完了したら、続いて浴室の水滴を綺麗に拭き取ります。次のお客様が利用する際に、浴室に水滴が残っていると不快に感じてしまうからです。入る前に利用された形跡が残らぬよう注意を払う必要があります。
最後にシャンプーなどの備品を元通りに直し、入浴剤などの消耗品を補充して清掃完了です。清掃をする過程で清掃者の毛が浴槽に落ちてしまう場合があるため、改めて入念にチェックを行います。
ラブホテルバイトの1日の流れ
空き室が出たら上記の作業を行うのが基本的な流れですが、時間帯ごとに特有の作業もありました。私がバイトしていたラブホテルの例を紹介します。
時間帯ごとの担当作業
- 朝シフトは朝食の作成
- 昼シフトは消耗品の作成
- 夜シフトは次の日の作業の準備
お客様は入室の際に朝食の有無を選択することができます。朝食のオーダーがある場合は、朝シフトの方がお客様の朝食を作る必要があります。私が働いていたラブホテルでは、調理の得意な方が専門的に行っていました。
昼から夕方にかけてシフトを入れた方は、消耗品の作成を行います。櫛とヘアゴムをセットにして同じ袋に入れるなどして、お客様に提供するための一式セットを用意していきます。また、回収済みのシーツやローブが溜まってくるのが夕方の時間帯であるため、まとめて洗濯に出す作業も担当する必要があります。
夜シフトの方は比較的暇な時間が多いため、繁忙期である朝シフトの方がスムーズに作業が行えるよう下準備をします。夜シフトでは、清掃よりもこの下準備に多くの時間をかけていました。昼シフトの方が作成した消耗品や、シーツをすぐに設置できるよう順番に並べて各階層に運んだりしました。
ラブホテルバイトのきついところ、楽なところ
ラブホテルバイトは暇なときは楽ですが、忙しくなると急にきつくなることもあります。ラブホテルバイトのきついところと楽なところを紹介させて頂きます。
ラブホテルバイトのきついところ
きついところ一覧
- 汚い部屋に当たると清掃に苦労する
- 忙しい時間帯は肉体的にきつい
ラブホテルの清掃ですので、当然汚い部屋もあります。慣れれば意外と気にならなくなりますが、最初はショックを受けることがあるかもしれません。普通に使用された部屋は比較的問題なく清掃できますが、一部マナーの悪い方が使用した部屋は大変な状態になっている場合があります。
私がバイト中に確認した例では、部屋中がローションまみれであったり排泄物まみれであったりして大変な苦労をしたことがあります。備品が破壊された場合も、破片の回収に苦労しました。シーツなどに血液が付着している場合は、感染症の危険もあるため、慎重に回収する必要があります。
また、忙しい時間帯は大変疲れます。空き室待ちのお客様を早くご案内するため、短時間で部屋の清掃を完了させる必要があります。タイムアタックと言わんばかりのスピードを求められるため、会話する余裕もありません。
特に浴室の清掃はかかがんだりする必要があるため、部屋の清掃よりも肉体にかかる負担が大きいです。頑張りすぎて腰を痛める方もいるくらいなので、体力に自信がある方や若い方が担当するよう決められていました。
ラブホテルバイトの楽なところ
楽なところ一覧
- 暇な時間は雑談できる
- 寝泊りできる
- 基本的に自由
ラブホテルのバイトは忙しい時間帯がきつい一方、暇な時間は楽をすることができます。清掃者はお客様に見られない仕事であるため、バックヤードで何をしていても問題ありません。お菓子を食べながら雑談しても良いですし、スマホアプリをしても問題ありません。
長時間働きたい方は、ラブホテル内の部屋を借りて寝泊りしながら働くことも可能です。部屋をしっかり自分で清掃すれば、客室を使用しても問題ありません。ラブホテルで暮らしながら長時間働いている方もいました。
上記の通り、清掃が忙しくならない限りは自由なバイトです。清掃の合間で客室でテレビをつけて皆で見ることもできます。アットホームな環境であれば、とても居心地が良いと思います。作業にさえ慣れてしまえば、友達と遊ぶ感覚で仕事をすることができます。
職場の雰囲気
私がいたバイト先はかなりアットホームでした。従業員同士の仲も良かったです。プライベートで一緒に遊びにいけるバイト仲間もできました。バイト仲間と一緒に部屋を回りながら分担して作業しますので、相棒のような感覚になります。逆に仲が悪い人同士は、気まずかったようです。
快適にバイトするためには、時間帯が同じ従業員といかに仲良くなれるかが大きな要素となるでしょう。
面接の様子(服装・質問など)
私の場合は友達の紹介バイトさせて頂くことになったため、面接らしい面接はありませんでした。他の従業員を採用するところを見て感じたイメージでは、特に面接の際に必要なスキルは問われていないようでした。清掃業務という性質上、コミュニケーション能力が低くても問題ありません。
私のバイト先には一切言葉を発さない方もいましたので、面接に際しての気構えする必要はありません。ただ肉体的な疲労が大きいことへの覚悟はしておくべきです。
採用された志望動機
上記で述べた通り特に気を付けるべきことは無いため、人格に問題なさそうなことを伝えられれば大丈夫です。ラブホテルに興味があるとか、清掃が好きという程度の理由で構いません。紹介で入った私に関しては志望動機すら聞かれませんでした。
髪色・髪型・ピアスは?
服装・髪型については完全に自由です。一つも規定はありません。ピアスはおろか刺青を入れても全く問題ありません。清掃しやすい服装で作業するよう周知はされますが、清掃する本人が良ければどのような服装でも作業可能です。
この見た目の自由度の高さに魅力を感じ、ラブホテルでのバイトを選ぶ方も多いです。自由なスタイルで働きたい方には、かなりオススメのバイトであると言えます。
掛け持ちはできるのか?
掛け持ち可能です。シフトに問題さえ生じなければ、文句を言われることもありません。社員のかたわら副業としてバイトに来ている方が多かったです。
周りはどんな人が働いていた?
副業として稼ぎに来ている社会人・主婦・大学生・フリーターで占められていました。ラブホテルですので、高校生は働けません。人と話すことが苦手で、このバイトに辿り着いたという方は何名かいらっしゃいました。
深夜バイトはどんな感じ?
深夜バイトはとてもお気楽でした。私が深夜バイトしていた時は、ベテランのおじさんと二人で楽しく話しながら仕事をしていました。まさに家にいるような感覚でマイペースに仕事をすることができました。
マイペースとはいえノルマはあるため、サボって良いわけではありませんが、お客様が部屋を出ていくタイミングに重なる朝シフトと比べると遥かに楽でした。
シフトはどんな感じ?
シフトに関して基本的には希望通りの時間に入れて貰えます。しかし、時間帯によって忙しさが異なるため、ラブホテルの状況により時間変更をお願いされることが多いです。私も本来夕方シフトとして入りましたが、のちにお願いされて夜勤にも出るようになりました。
会社側が無理矢理シフトを決めるのは問題行為ですので、シフト変更が必要な際はお願いされる程度にとどまりますのでご安心ください。都合が合わない場合は断ることも十分可能です。ただ、柔軟にシフトを変えられる人の方が重宝はされます。
ブラックな点はある?
会社自体はブラックではありませんでしたが、作業のきつさにブラックを感じることはあるでしょう。仕事内容の紹介では簡単に項目を挙げたのみですが、扱う備品も多いため種類や配置を覚えることにも苦労します。
また、汚物の処理などを行う必要があるため、気持ちの良くない思いをすることもあります。自由度が高い分、一般的なアルバイトよりはブラック寄りに近いバイトと言えます。
時給は?交通費は全額支給される?
時給は平均的です。埼玉県で850円ほどでした。交通費も一日往復1000円程度であれば支給してもらえました。交通費の扱いについては会社により異なるため、応募しようとしているラブホテルの情報をチェックしてみて下さい。
店長はやさしい?怖い?
店長は良い人ばかりでした。仕事の性質上、暇な時間が多くなり従業員がだらけ過ぎている場合には注意もしますが、真面目に仕事をしている限りは問題ありません。従業員が少なく忙しい時は、店長がみんなの食事を作ってくれることもあったようです。
どんなスキルを学べる?就活に活かせること
やっていることは清掃なので、就活にそのまま繋がるスキルなどは特に身に付きません。清掃業者に勤めたいと考えている方には経歴として使える可能性がある程度です。ただ、仕事をこなす上での要領の良さは身に付けることができます。
最終的には三分ほどで部屋の清掃を終わらせることが求められますので、ベテランになるほど高度な頭の使い方をするようになります。作業をどのように手順化し、分担すれば良いかを自然に考えるクセがつきますので、仕事を効率化させる能力は磨くことができます。
最後にこれからバイトをする人へ
ラブホテルでの仕事に興味はあるけど、想像がつかなくて一歩を踏み出せないという方は、この記事で少しでも理解を深めることができましたでしょうか。多少不安に感じていても、実際にやってみれば慣れるため、是非ともチャレンジしてみて下さい。
今回は私の体験に基づいて記事を書きましたが、ラブホテルには多くの店舗があり、ルールも店舗によって様々です。応募しようと考えている方は、対象の店舗に関する情報をよく確認するようにして下さい。
ラブホテルのバイトは、働きながら運動不足も解消できる良い仕事であるため、個人的にはオススメのバイトです。採用された際には、体を壊さないよう注意しつつ、楽しく働きましょう。