本好きであれば一度は面接を考える、本屋でのバイト。
しかし、「意外と肉体労働」「稼げない」などの口コミを見て、不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、くまざわ書店の業務を詳しく説明し、プラスな面もマイナスな面もお伝えしていきます。
書店バイトを考えている方にはぜひ一度読んでいただきたいです。
なんでこのバイトを始めようと思ったのですか?
元々本を読まない日が無いくらいの読書好きだったというのが、くまざわ書店でバイトを始める最大の理由でした。
本の知識が身に尽くし、社員割引もあるというので、図書館で借りたり古本を買ったりしたくない、けれどもお金はない、という身には魅力的なバイトでした。
また、本屋でバイトをしていた友人から仕事内容などをあらかじめ教えてもらっていたので、それで面接を受ける決意をしました。
「肉体労働だよ」と言われていたので、そこを覚悟してバイトに臨みましたが、実際の業務はそれほど肉体的に大変なものではありませんでした。
慣れるまでが大変でしたが、慣れてしまえばそれほど大変ではありません。
次項から業務内容を詳しく説明していきます。
仕事内容は?
くまざわ書店のバイトの仕事は、大きく3つあります。
- レジ打ち
- お客様対応
- 棚づくり
レジ打ち
これはどのバイトにもある仕事ですが、商品のバーコードを読み取ってお会計をする仕事です。
大変なポイントとしては、
- 会計の種類が多い
- 問い合わせが多い
があります。
①会計の種類が多い
他のお店と違う点は、支払いの方法がたくさんあるということです。
- 現金
- クレジットカード
- 交通系ICカード
- 図書カード
- 図書券
- その他商品券
などがあります。
特に図書券や商品券は、レジに番号を打たなければいけなかったり、マイナーなものだと使えるかどうか咄嗟に判断がつかなかったりして、始めの内は混乱します。
図書券や商品券は利用する人も少ないので、慣れるまで時間がかかることを覚悟しておいてください。
②問い合わせが多い
次の「お客様対応」の項でも説明しますが、レジ打ちをしていると、「探している本がある」という問い合わせをされることがあります。
くまざわ書店ではレジ担当とお客様対応担当を分けているので、お客様対応担当の人に代わってもらうことができますが、忙しい時はレジ担当でも問い合わせに対応しなければいけないケースがあります。
そういう時のために、店内の本の配置や、話題本の在庫状況などは把握しておく必要があります。
本の在庫状況はコンピューターで検索すればすぐにわかりますが、それはお客様が本のタイトルや筆者名を正確に覚えていらっしゃる場合に限ります。
中には「こないだテレビで紹介されていた本」など、手掛かりが少なすぎる問い合わせもあるので、お客様対応担当がいる場合は、その人に任せるのが得策です。
お客様対応
前項でも触れましたが、くまざわ書店では本の問い合わせがとても多いです。
探している本がある場合は、コンピューターで在庫を確認して売り場までご案内します。
在庫が無い場合は取り寄せの手続きを行います。
しかし、繰り返しますが、そうした対応ができるのは、お客様が本のタイトルや著者名を覚えている場合に限ります。
中には「テレビで見たあの本」「有名な人が最近出した本」「青い表紙のやつ」など、宝探しをするかのような問い合わせもあります。
そうしたケースでは探し当てるまで時間がかかるので、気合いを入れなくてはなりません。
目当ての本が分からなかった場合はクレームが入ることもあるので、緊張する仕事です。
棚づくり
仕事に慣れてくると、バイトでも担当棚というのを割り当てられることがあります。
担当棚になったスペースは、自分の采配で本をディスプレイしたり、ポップを書いたり、入荷した方がいいと思われる本を店長に報告したりします。
つまり完全自己プロデュースできる棚が、担当棚です。
担当になるのは、自分の興味のあるジャンルになります。
筆者は学術参考書コーナーを担当しました。
ポップを書いたり、話題の予備校の参考書を入荷して、それが売れるととても嬉しかったです。
ただこの仕事は社員と同じ仕事があるので、責任が重すぎると感じる人もいるようでした。
筆者はやりがいがあると思えたのですが、受け取り方次第だと言えます。
これについてはくまざわ書店のきついところ、楽なところ、ブラックな点はある?の項でも触れます。
くまざわ書店バイトのきついところ、楽なところ
くまざわ書店バイトのきついところは、
- 肉体労働
- レジ打ち
- 掃除
- 万引きなどトラブル対応
が挙げられます。
逆に楽な点は、
- 混むことが少ない
- 社員割引がある
の2点があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
きついところ
①肉体労働
冒頭でも書きましたが、本屋バイトと言えど、商品の陳列などは肉体労働になります。
本の陳列や雑誌の付録の組み合わせは、手間も体力もかかる仕事です。
しかし大変だと感じるのは最初の内です。
慣れてしまえばこれ以上の肉体労働は無いので、倉庫バイトなどに比べれば断然楽です。
②レジ打ち
前項の通り、支払い方法がたくさんあるので、最初は混乱します。
慣れるまでも時間がかかるので、そういうものだと思っておいた方がいいです。
③掃除
仕事内容の項では触れませんでしたが、レジ打ちやお客様対応の隙を見て、店内の清掃をするのも大切な仕事の1つです。
具体的には、
- 本の埃を払う
- 鏡を拭く
- ガラスを拭く
- 床の掃除
があります。
長く売れ残っている本には埃が溜まりやすく、それがお客様の目に触れるとクレームの原因になるので、どのコーナーにも目を光らせておく必要があります。
本屋の棚は背の高いものが多く、一番上にある商品はつい見落としがちになるので、特に注意が必要です。
④万引きなどトラブル対応
筆者が働いている間には幸いにも大きなトラブルは起きなかったのですが、よく他店舗からの情報として、「万引きがあった」というのが流れてきました。
背の高い棚が並んでいるので、死角が多いためでしょう。
防犯としてカメラ設置や鏡の設置がされていますが、それでも完全に万引きを無くすことは難しいようです。
もし万引きがあればその対応もしなければいけないので、覚悟が必要です。
楽なところ
①混むことが少ない
筆者は弁当屋でのバイト経験もあるのですが、そこはお昼時の2時間と、午後7時から10時までの間、水を飲む暇もないくらい混んで大変だったのですが、本屋ではそのような激しい混み方はしません。
お客様対応や商品券の対応などが重なって列ができることはありますが、飲食店の比ではありません。
目が回るほどの忙しさが無いのが、楽だと感じた点です。
②社員割引がある
筆者的に一番嬉しい特典が、社員割引です。
店舗によるかもしれませんが、筆者の働いていた店舗では本が全品10パーセントオフで買えました。
消費税+αがなくなるだけでも、とてもお得です。
図書館で本を借りたり、古本を買うのに抵抗があるので、少しでも安く新品の本が買えることはとても魅力的でした。
もっと割引率が高くなればいいのにとはいつも思っていましたが(笑)。
職場の雰囲気
年上の方や男性が多かったので、楽しくワイワイやるという雰囲気はありません。
静かに黙々と仕事をこなして、淡々と帰る、という感じでした。
人付き合いが苦手な筆者としては、無理にグループの輪に入ろうとしたり、話を合わせる必要が無いのは、かなり良かったです。
年上の方とお話しさせていただく機会もあり、普段ではなかなか無い経験なので、有難かったです。
本や詩についてたくさんのことを教えていただきました。
面接の様子(服装・質問など)
面接は普段着で行きました。
ジーパンやTシャツは避けましたが、セミフォーマルにも満たないような服装で、問題ありませんでした。
実際働く時にはエプロンが支給されるのみで、白シャツや黒スラックスなどは自分で用意しなければなりません。
服装については、髪色・髪型・ピアスは?の項で詳しく説明します。
面接で訊かれたことは、
- 志望動機
- 家の場所
- 週に何日入れるか
- 長期希望かどうか
などです。
他のバイトの面接と大きな違いはありません。
特に重視されるのが、最後の「長期希望かどうか」です。
長期を希望する人は優先的に採用しているようでした。
バイトもほとんど1年以上の長期の方ばかりだったので、長く同じ職場で働きたい人向けです。
採用された志望動機
筆者が出した志望動機は、
- 本が好き
- 自宅の近所なので、よく利用していた
- 長く働ける職場を探していた
というものです。
本が好きというのも大きいですが、最初から長期を希望していたのも大きかったようです。
くまざわ書店バイトを考えている人は、実際どうなるかわからなくても、長期で働きたい意思を伝えるといいでしょう。
髪色・髪型・ピアスは?
見た目については、
- 暗めの髪色
- 髪が長い場合は束ねる
- ピアスは禁止
- ネイルも禁止
- 勤務中はエプロン着用
- 白いシャツに黒いスラックス
- 男性の場合はネクタイも
という指定があります。
支給されるのはエプロンのみなので、その他の服については自分で調達する必要があります。
掛け持ちはできるのか?
掛け持ちはオッケーでした。
本屋だと夜9時にはしまうので、深夜や早朝のコンビニバイトや、派遣バイトをやっている人が多かったです。
また、時給が安いので、くまざわ書店のバイトだけでは生活できない、という人がよく掛け持ちをしていました。
周りはどんな人が働いていた?
年齢層は高めです。20代後半の人が多く、50代以上の方も多くいました。
また、男性の比率が高いです。
女性の方はその点も考慮するといいでしょう。
シフトはどんな感じ?
筆者の店舗では固定シフト制で、最初に希望を出したものが採用されるパターンがほとんどです。
筆者は、
- 平日2日+土曜日の計3日
- 平日…夕方5時~22時
- 土曜日…朝9時~夕方5時
というシフトで働いていました。
また、ヘルプで祝日や日曜日に入ることもありました。
ブラックな点はある?
仕事内容やくまざわ書店バイトのきついところの項でも触れましたが、
時給の割に責任が重い
というのが、唯一ブラックな点として挙げられると思います。
前述の通り受け取り方次第ですが、バイトの時給で社員と同じ仕事をする、というのは、確かにブラックと言えるでしょう。
担当棚のシステムには賛意両論あるようです。
時給は?交通費は全額支給される?
時給は最低賃金です。
筆者の店舗は970円(当時)でした。
さらに研修期間中の2か月は10円マイナスの960円です。
交通費の支給は無かったので、学生の場合は定期券内にある駅の店舗を選ぶなど、工夫が必要です。
店長はやさしい?怖い?
店長は40代の男性でした。
優しく仕事を教えてくれて、サポートもしてくれたので、とても働きやすかったです。
先輩も年上の方がほとんどだったので、かわいがってもらえました。
どんなスキルを学べる?就活に活かせること
担当棚のプロデュースが、何より一番自分の力になりました。
- 客の動向に気を配れる
- 陳列の仕方を工夫できる
- ポップの書き方がうまくなる
- そのジャンルの最新情報に敏感になれる
など、普段の生活では意識しないようなことを意識できるようになったのは大きな収穫でした。
こうやって売り場を作ればお客様は自然とその本に目がいって商品を買ってくれる、というのを観察するのが面白かったです。
最後にこれからバイトをする人へ
本好きでバイトを探している方は、くまざわ書店バイトをオススメします。
大変な点ももちろんありますが、本好きならそれ以上に得られるものがあります。
店舗の場所や服装の準備にだけ気を付けて、面接を受けることをオススメします。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。