木曽路は「しゃぶしゃぶといえば木曽路」という声も多く、50年も続いている日本食のチェーン店です。味はもちろん見た目も美しい日本食を楽しむことができ、お客様の期待以上の接客を徹底している店でもあります。
高級店には珍しく全国に100店舗も展開しています。
木曽路でのお仕事は「調理場」「デシャップ」「洗い場」「接客」と3パターンあります。高校生からアルバイトが可能で、落ち着いた雰囲気のお店で働くことに憧れる方も多いのではないでしょうか?
今回は、木曽路での接客アルバイトについて徹底解説します。
なんでこのバイトを始めようと思ったのですか?
接客スキルが身につく
アルバイトでの接客経験は学生にとっては社会に出たときも役立つ経験になりますし、社会人の方にとってもスキルを上げる貴重な機会になります。
接客は日本食の高級店として、お客様の期待以上の接客をしなくてはなりません。日本食ならではのおもてなし、立ち振る舞い、マナーを学びたいと思ったのが1番の理由です。
着物が自分1人で着られるようになる
制服に関しては男性はスーツのような洋服スタイルですが、女性は着物を着ての接客になります。着物を自分1人で着れるようになりたいという思いも木曽路でのアルバイトを志したきっかけでした。
仕事内容は?
木曽路での接客アルバイトの内容についてご紹介します。
着物を着る
女性に限ることではありますが、木曽路で接客するためにまずできなくてはならないことは「1人で着物を着られるようになる」ということです。
今まで着物を着たことがない方や誰かに着せてもらっていたという方も心配することはありません。初めての出勤から2回ほどは着物を着る練習のために出勤します。
先輩方に細かく着付けを教えてもらえますので、全く初めての方でも着られるようになります。慣れるまでは長い方は1時間ほど使って着る方もいますが、慣れてくれば早い方で20分ほどで着られるようになります。
お鍋やお茶の用意
料理はほぼ調理場の方が準備してくださいますが、しゃぶしゃぶやすき焼きのお鍋やたれの準備、デザートのアイスの準備、お茶の準備は接客が行います。
接客の前段階としてもこれらの作業ができるようにならなければ実際にお客様の前で接客することはできません。
お鍋も季節限定の「てっちり」「豚しゃぶ」など慣れるまで難しいものもありますが、パターン化されているものですのであまり難しいことはないでしょう。
接客
実際に接客はランチタイムと1品料理だけをご注文の時以外、ほぼコース料理です。
どのときにも共通することはほうじ茶をお出ししてからのメニュー説明です。メニュー説明の際には季節の1品料理のおすすめなど自然にできるようになると売り上げに繋がります。
実際の接客はどんな感じ?
・しゃぶしゃぶ
一番たくさん出るメニューです。季節の先付けのあとすぐにしゃぶしゃぶの準備をします。
しゃぶしゃぶだけといっても、ごはん、香の物、麺、デザートも付くコース料理ですのでお客様が召し上がるペースに合わせてお持ちするタイミングをうかがいながら快適にお召し上がりいただけるようにしなければなりません。
しゃぶしゃぶの温度管理、たれに薬味を入れるのもお客様とコミュニケーションをとりながら進めていきます。
メインであるお肉は最初の1枚はお客様の人数分、お客様の前でお炊きします。ほんのりまだ赤みが残る程度が理想なので、慣れるまではタイミングが難しいです。特に小さなお子様やご高齢の方には「長めにお炊きした方がよろしゅうございますか?」と一声かけると喜んでいただけます。
お肉のあとご飯をお出ししますが、お子様や若いたくさん召し上がる方には「先にご飯をお持ちしましょうか?」というとよいでしょう。
お鍋のしめの麺も接客がお客様の前でお炊きします。味付けなどお客様の好みを聞き、ちょうどよい味にすることが重要です。
お食事が終わったら素早くお鍋を片付け、テーブルをきれいにしてからデザートをお出しします。最後はお食事のご感想を伺ったりコミュニケーションを適度にとることも重要です。
・しゃぶしゃぶ懐石
先付け、しゃぶしゃぶ、デザートはしゃぶしゃぶだけのコースと変わりませんが、先付のあとに「御造り」「天ぷら」「茶碗蒸し」などのお料理がつくコースです。
最初はお料理の説明など戸惑う場面もありますが、慣れてくると余裕が出てきますので飲みものの追加などお出しするタイミングで伺うと何度もお邪魔することにならないのでよいでしょう。
・すき焼き
しゃぶしゃぶの代わりにすき焼きになるコースです。すき焼きは素早く美しいお箸の使い方が求められます。しゃぶしゃぶに慣れてからすき焼きの炊き方は習います。
すき焼きは味が濃くなりがちなので「こぶだし」の追加などこまめに見ておく必要があります。さっぱりさせるための「トマトサラダ」もコースにつきますので忘れずにお出しします。
・すき焼き懐石
しゃぶしゃぶ懐石と内容は変わりません。
お料理が多くなる分すき焼きになれていないお客様は鍋を焦がしてしまうことが多々あります。
忙しくて見きれないときもこまめに見ておかないと焦げ付いた匂いがホールに充満してしまう可能性があるので、常に気を遣うようにします。
・懐石料理
季節に合わせた懐石料理のコースもあります。
お料理の数がとても多く、お出しするタイミングも難しいですがお客様を待たせてしまうことがないよう、召し上がっているペースを伺います。
接客が調理場の方に懐石の次の料理を作っていただくタイミングを伝えますので、その時のお店の混み具合とお料理が出来上がるタイミングを考えて行動に移していきます。
出来立てをお出しするには、経験とお客様とのコミュニケーションが重要になります。
掃除
客席、お手洗い、たれなどを作る作業スペースは接客が掃除します。
お座敷や個室はお客様がお帰りになってから、次の日の予約に合わせて席をセッティングします。
お料理の準備スペースでも食器洗い機やビールサーバーの洗浄、細かい食器を拭いて棚に戻していくのも接客の仕事になりますのでスピードが求められます。
木曽路バイトの1日の流れ
木曽路でのアルバイトは4時間から通しまでそれぞれです。体力に合わせて勤務時間を選びましょう。
・朝礼
・ランチタイム接客
・休憩
・ディナータイム
・掃除
といった流れで進みます。休憩は平日は15時から17時まで一度お店が閉まるので、そのタイミングで行くことがほとんどです。
木曽路バイトのきついところ、楽なところ
店舗にもよりますがきついところ、楽なところがあります。
きついところ
・体力面
お客様の前ではおしとやかに見えるでしょう。しかし、座敷での接客は正座で動くことも多々あり体力が必要です。
大きなお皿や熱いものが入ったお鍋を正座の状態で運ぶのは想像以上の体力を使います。正座が続くと慣れないうちは「あざ」ができてしまったこともあるほどです。
・お作法
日本食料理店ならではのお作法は習慣になるまでとても気を使います。お作法に関してはベテランの方も店長も厳しいので注意しましょう。
・お料理の多さ
季節のお料理が頻繁に変わります。
お出しするときは説明もするので、覚えたら新しいものに変わってまた覚えるの繰り返しです。
・お客様とのコミュニケーション
お出しする料理のタイミングなどお客様とのコミュニケーションが必要不可欠になります。
コミュニケーション能力が求められるので、苦手な方には大変なお仕事になるかもしれません。
・お祝いの席での対応
七五三のお祝い、米寿、卒寿のお祝いの方もたくさんいらっしゃいます。そのお祝い事に必要な知識もあるため覚えることが多くなります。
・繁忙期の残業
年末年始やお肉が安くなる「しゃぶしゃぶ祭り」期間は非常に混雑します。
洗い物が増えすぎて上がり作業に時間が非常にかかります。0時過ぎてしまったこともありました。
楽なところ
・平日の勤務
平日はお客様が少ないことも多く、接客の仕事がないときはチラシのハンコ押しで1時間たってしまうこともあります。
お客様の入り具合によっては大変楽な日もあります。
・季節のお料理は毎回食べられる
季節のお料理が頻繁に変わりますが、お客様におすすめするために接客も味を知らなければなりません。
毎回、美味しいものを食べられるのはモチベーションが上がります。
職場の雰囲気
店舗によっても働く時間帯によっても雰囲気は大きく変わります。混んでいる時間はどうしてもピリピリしてしまいますが、基本的に仲良くしていることが多いです。
座敷の担当など大きな席も一人で進めることが多いので、働いている最中は働いているメンバーと話したりすることはなく自分の責任になることがほとんどです。
面接の様子(服装・質問など)
面接で聞かれること、気を付けるべきことをご紹介します。
服装
スーツである必要はありませんが、清潔感のあるものを心掛けましょう。食品を扱いますのでネイルは面接の時点から好ましくないです。
質問
・志望動機
・通勤手段
・年末年始働けるか
・週何回程度働けるか
・身長、足のサイズ
お子さんがいる場合、どの程度シフトに入れるかは詳しく聞かれるようです。
着物や足袋、草履の準備がありますので面接の時点で服のサイズは聞かれます。
採用された志望動機
着物での接客に憧れていたこと、美しい作法を学びお客様に笑顔でお食事を楽しんでいただきたいということをお話ししました。
家から近く何度か利用していたので、接客の方の心遣いが嬉しく自分もできるようになりたい思いを伝えました。
年末年始、大晦日も正月も営業しています。大変混む時期になりますのでその時期にシフトに入れると採用に繋がります。
髪色・髪型・ピアスは?
身だしなみについては厳しい部分が多いです。
髪色
髪色は基本「黒」ですが、黒に近い茶色ならば問題ありません。
勤務する店長によって注意される色の度合いは変わりますが、明るすぎるとベテランのパートさんにも注意を受けます。
髪型
肩につく場合は1つに束ねお団子にする専用の髪飾りを着用します。
この髪飾りを着用すれば髪の毛の下の部分は隠れますので、何色にしても問題ありません。銀髪だとさすがに透けますが見逃してくれました。見える部分さえ黒であればいいようです。
前髪はピンでとめるべきですが、店長によっては「前髪をとめたくない気持ちがわかるから」と多めに見てくれる方もいます。
ピアス
アクセサリー類は一切できません。ピアスに関してはファーストピアスだけは店長によっては見逃してくれます。
掛け持ちはできるのか?
掛け持ちは難しいでしょう。している方もいましたが単発程度が精一杯でした。
周りはどんな人が働いていた?
学生は接客バイトの中でも少なかったです。8年以上勤めているベテランの方が多い店舗がほとんどです。
学生は居づらいとと感じる方も多いようですが、優しく声をかけてくださるベテランの方が多かったように思います。
女性が圧倒的に多いですが、男性接客スタッフももちろんいらっしゃいます。
シフトはどんな感じ?
シフトは1か月ごとの申告制です。学生はテスト期間全く入らなくても相談すれば快諾してくれました。
ブラックな点はある?
着物を着るのに相当時間を要します。しかし、その際の時給は発生しません。
どこのアルバイトでも勤務準備の時給は発生しないところが多いでしょうが、労働法の観点からすると払われるべきです。
1時間もかけて準備する方もいるので相応な時給が欲しいと感じる面は多いでしょう。
時給は?交通費は全額支給される?
時給は店舗にもよりますが昼は960円、夜は1000円でした。休日は100円増しになります。22時以降は25%増しです。交通費も支給されます。
店長はやさしい?怖い?
やはり店舗にもよりますが、どこの店舗でもマナーや言葉遣いに関しては厳しいです。
仕事のあとは普段の生活の雑談をしたり、社員の方とも仲良くお話することができます。
また、店長よりも料理長の方が怖いと感じる方が多いです。職人の方ですので調理場の方に厳しいのはもちろん、接客に対してもアレルギーの方のお願いに関する話をするときも厳しいことがあります。
どんなスキルを学べる?就活に活かせること
木曽路でのバイトは社会出たときに活かせることがたくさんあります!
社会に出ても通用する能力
・コミュニケーション能力
・マナー作法・言葉遣い
・日本食の知識
最後にこれからバイトをする人へ
木曽路のバイトは厳しい印象を持っている方が多いでしょう。確かに厳しい面もありますが、学べることが多いアルバイトです。
スキルアップにもすぐにつながります。ぜひ木曽路でのアルバイトを検討してみてください。