おしゃれなバイトと言えば、カフェのバイトを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
実際カフェバイトは学生を中心に人気が高く、採用されるのも大変、といったケースもあります。
そんな華やかなイメージのあるカフェバイトですが、実際働いてみると意外と仕事がキツイ、ブラックバイトだという評判があるのも事実です。
実際どのような仕事をするのでしょうか。
コメダ珈琲でのバイト経験がある筆者が、その中身を詳しくお伝えしていきます。
なんでこのバイトを始めようと思ったのですか?
カフェでのバイトは学校のクラスメートの間でも人気が高く、珈琲の香りに囲まれて仕事ができるなんてなんと贅沢なバイトだろうと思って、応募しました。
ちょうど家の近所に新店舗が開店するタイミングで、オープニングスタッフを募集していたのも、理由の1つです。
仕事が楽そう、というのもありました。
コンビニやスーパーと違い、機械的にレジ打ちをするだけではない仕事が出来ると期待して面接を受けたのですが、実際はどんな仕事を任されたのか、次の項から詳しく説明していきます。
仕事内容は?
コメダ珈琲は名古屋発の喫茶店です。
”街のリビングルーム”をコンセプトに掲げていて、内装や商品の品質にこだわりが深いカフェとして、人気が高いです。
看板メニューの”シロノワール”や”おぐらあん”をはじめ、モーニングには無料でトーストとゆでたまごが付くなど、コーヒー以外にもサービスが充実しています。
コメダ珈琲はフランチャイズチェーンなので、直営店とフランチャイズ店に分けることができます。
フランチャイズ店の場合は、店長によってその店の規則や雰囲気が決まってきます。
そのため、一口にコメダ珈琲と言っても、店舗によって働く環境がかなり変わってくることは理解していないといけません。
バイトの面接を受ける前に、実際にその店舗に行って”下見“をしておくといいでしょう。
コメダ珈琲の仕事は、大きく2つに分けることができます。
- ホール
- キッチン
この2種類です。
それぞれの仕事内容を見ていきましょう。
ホール
ホールの仕事は、注文を訊いたり、商品をお客さまの元に届ける仕事です。
具体的には、
- 席案内
- オーダー
- 商品提供
- レジ会計
- 清掃
の5つが挙げられます。
①席案内
お客様が来店されたら、真っ先に「いらっしゃいませ!」とあいさつをします。
その後に空いている席に案内して、”お冷”と”おしぼり”を用意します。
混雑時には空いている席を把握していないと、せっかく来店してくれたお客様を帰してしまうことにもなるので、常に店内の状況を把握しておく必要があります。
また、接客の基本ですが、大きな声で、笑顔で、というのが重要になってきます。
特に新人の内は出来ない仕事も多いので、元気よく挨拶することから大事にしていくと、先輩や店長からの評価も高くなります。
②オーダー
お客様の注文を訊く時には、専用の端末を使います。
新人の内は、なるべく早くこの端末の操作に慣れなくてはなりません。
お客様から注文を訊いたら、必ず復唱する必要があります。
聞き間違いや打ち間違いでオーダーを間違えてしまうとクレームの原因になるので、慎重にオーダーを訊きましょう。
注文を訊いたら、それをキッチンに伝えます。
その際、商品名は略語を使うので、その略語を覚えるのも、仕事の一つになります。
③商品提供
ドリンクや料理が出来上がったら、それをお客様の元に運びます。
その際、お客様の会話や作業を邪魔しないような配慮が必要になってきます。
④レジ会計
お客様にお持ちいただいた伝票のバーコードを読み取って、会計になります。
この仕事は簡単なものなので、新人の内は最初の席案内とレジ会計を主に任されます。
⑤清掃
お客様が帰られたテーブルは、次のお客様のためにすぐにきれいにします。
食器を片づけ、テーブルを水拭きし、メニュー表を整えます。
また、空いている時にはトイレ清掃もします。
これも喫茶店が提供する大切なサービスの1つなので、疎かにしてはいけません。
キッチン
キッチンの仕事は、
- ドリンク
- 仕込み
- 料理
- 洗い物
- その他雑用
の5つがあります。
①ドリンク
コメダ珈琲はドリンクの種類がたくさんあるので、まずはその名前を覚えることが重要です。
また注文は略語で入ってくるので、その略語も覚える必要があります。
ドリンクの作り方は全てマニュアルがあるので、それに沿って作れば間違えることはありません。
②仕込み
料理のオーダーが入った時のために、簡単な作業をしておきます。
具体的には、
- パンのカット
- 卵ペーストを作る
- ソースづくり
- 食材の整理
などです。
③料理
料理と言っても、食材を組み合わせて盛り付けるだけのものが多いので、料理の苦手な人・経験の少ない人でも大丈夫です。
混雑時には、プレートに盛り付ける時にセットメニューを付け忘れることが多くなるので、注意が必要です。
④洗い物
料理をしながら、隙を見て洗い物もしていきます。
混雑時にはプレートやカップが足りなくなったということも起こるので、忙しくても時間を見つけてやらなければなりません。
この作業は手も荒れるし、大変なので、スタッフの中でも不人気な業務です。
⑤その他雑用
入る時間帯によっては、オープン作業とクローズ作業をする必要があります。
また、長く勤めていると、発注や電話対応も任されることがあります。
これは責任の伴う仕事なので、経験者しかやりません。
コメダ珈琲バイトのきついところ、楽なところ
コメダ珈琲バイトのきついところは、
- 休日の忙しさ
- 人付き合い
の2つがあります。
①休日の忙しさ
コメダ珈琲は平日と休日とで客の入りが全然違います。
特に土日祝日などの休日の忙しさは異常です。
キッチンでもホールでも、休日は時給を上げて欲しいと思うほどの忙しさになります。
料理の提供が遅いとクレームが入り、席が空いていないとクレームが入り、ドリンクを作り間違えればクレームが入り、セットのメニューを1つでも忘れればクレームが入り…などなど、忙しいからと言って求められるクオリティには変わりはないので、本当に大変です。
休日の忙しさが原因で辞めていくバイトの人も多いです。
②人付き合い
これもキッチン・ホール関係なく、悩まされるところです。
筆者はオープニングスタッフとして入ったので、そこまで人間関係に悩むことはないかと思いきや、バイトのほとんどが若い女性なので、女特有の人間関係が苦手でした。
ドリンクを作り間違えれば嫌味を言われたり、トイレ掃除をいつもやらされたり、洗い物ばかりさせられたり、うまくグループに入れないと、かなりきついです。
筆者の店舗の店長は若い女性だったので、色々気をまわしてくれたので何とか続けられましたが、これで店長まで自分と合わない人だったらと思うとぞっとします。
コメダ珈琲のバイトは大変なところもありますが、楽なところもあります。
たとえば、
- 食事補助付き
- キッチンの仕事は慣れると楽
①食事補助付き
店舗によって、ドリンク無料や、料理半額など、補助の仕方はそれぞれですが、食事補助が付くのは共通です。
筆者の店舗では商品全品半額で買えました。
休憩時間に美味しい珈琲とサンドイッチを食べる時間が至福でした。
②キッチンの仕事
最初はドリンクもフードもメニューの種類が多く、覚えるのが大変ですが、その山を越えてしまえば一気に楽になります。
料理も前述のとおりスキルのいらないものなので、作り方を覚えてしまえばかなり早く作業が終わります。
洗い物など大変な仕事もありますが、ホールに比べれば接客が無い分、自分のペースを保てるので、オススメです。
職場の雰囲気
筆者の店舗では前述の通り、若い女性が多かったです。
特に近所の大学に通ってる人が多く、友達同士でバイトをしている人が多かったので、そのグループの輪の中には入りづらかったです。
店長によってその店の雰囲気は大きく変わってくるので、冒頭でも言いましたが、面接を受ける前に一度その店に行ってみるのをオススメします。
面接の様子(服装・質問など)
服装に特に規定はないので、スーツなどでかっちり固めていく必要はありません。
ただ、ジーパンやあまりに丈の短いスカートなどはNGです。
他の要因もあったのでしょうが、そういった服装をしてきた人が面接に受かったことはありませんでした。
なるべく清潔感が出るような服装をするといいでしょう。
履歴書に書かれた内容については、かなり突っ込んで聞かれたので、そのつもりで準備をしておくといいでしょう。
特に、
- 志望動機
- 今までどんな仕事をしてきたか
などを掘り下げて聞かれました。
採用された志望動機
筆者が出した志望動機は、
- コーヒーが好き
- 喫茶店で働いてみたかった
- 接客業の経験があり、得意だったため
という内容で、特に変わったところはありません。
採用された大きな理由としては、
- 声が大きい
- 笑顔
- 接客業の経験がある
というところです。
特に接客業の経験があるというのはプラスになるので、接客業の経験があるのであれば、それを積極的にアピールしていくといいでしょう。
また接客の基本として、大きい声が出せる、というのも重要です。
小さい声でぼそぼそ喋る人が採用されているケースはほとんどありませんでした。
声の大きさには特に注意する必要があります。
髪色・髪型・ピアスは?
これも店舗によって規定が違いますが、筆者の働いていた店舗では、
- 明るすぎなければ茶髪でもOK
- 長髪の場合は必ず1つに束ねる
- 前髪が目にかかる場合は、ピンで止める
- ピアスはNG
- ネイルもNG
でした。
また、制服として、
- 帽子
- エプロン
- ポロシャツ
が支給されます。
ズボンは自分で用意しなければなりません。
ジーパンやスカートはNGなので、黒いスラックスなど、バイト用のものを用意する必要があります。
掛け持ちはできるのか?
掛け持ちはオッケーでした。
コメダ珈琲のバイトはシフト制(店舗により違いあり)なので、入りたくても入れないという状況もあり、そういう時に派遣のバイトを入れるという人が多かったです。
周りはどんな人が働いていた?
前述の通り、若い女性、特に女子大生が多いです。
男性も若い人が多く、全体的に年齢層の低い職場でした。
シフトはどんな感じ?
店舗にもよりますが、筆者の働いていた店舗はシフト自己申告制でした。
入りたくても入れない、という状況もありましたが、旅行でがっつり3週間くらい休むこともできたので、
自分の予定に合わせてバイトのスケジュールが柔軟に組める
のはよかったです。
ブラックな点はある?
コメダ珈琲バイトのきついところの項目と重複する点がありますが、
- 休日の忙しさ
- 嫌な仕事ばかりやらされる
- バイト間の悪口がひどい
- サービス残業させられることがある
という点が、ブラックだと感じました。
シフトの時間が終わっても、皿洗いやトイレ掃除などの残業をさせられることがあり、それに給料が付かないこともありました。
時給は?交通費は全額支給される?
時給は最低賃金の850円(当時)でした。
休日の忙しさを考えると、こんなに「大変なのに最低賃金か…」という気分になります(笑)。
交通費は全額支給されます。
ただし定期券内は支給されませんので、学生の方は注意が必要です。
店長はやさしい?怖い?
筆者の店舗の店長は、いわゆる”当たり”でした。
若い女性だったのですが、バイトの人間関係もしっかり見てくれる人で、新人教育もしっかり行ってくれました。
しかし、店舗によってはろくに仕事も教えてもらえず、それなのに失敗するとものすごく怒られたり、ということがあるようです。
何度も繰り返しますが、下見をするだけでその店の雰囲気は大体わかるので、面接を受ける前の下見は必須です。
どんなスキルを学べる?就活に活かせること
コメダ珈琲のバイトで得られるスキルとしては、
- コミュニケーションスキル
- 接客スキル
が大きいです。
コミュニケーションスキルとは、バイト間もそうですが、お客さんによっては店員と喋りたがる人もいるので、そうした初対面の人と喋るスキルが身に付きます。
最後にこれからバイトをする人へ
コメダ珈琲のバイトは、ブラックな点ももちろんありますが、それは事前の準備で回避できることが多いので、面接を受ける前が勝負だと思ってください。
幸い店舗数は多いので、地元や学校の最寄り駅など、探せる場所はいくらでもあるでしょう。
“はずれ”をひいてしまうと大変ですが、”あたり”店舗だと辞めたくないくらい良いバイト経験になるので、その点をよく心に留めておいて欲しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。