401k確定拠出年金とは メリットデメリットは?節税の仕組みとリスクも

 

401k確定拠出年金とは

「確定拠出年金」とは、厚生年金基金などの企業年金の運用が不景気により難しくなってきたために作られた制度で、加入者が商品を選択し自己責任で運用するという年金制度です。企業が掛け金を負担する「企業型」と企業年金制度のない従業員や自営業者など、本人が掛け金を負担する「個人型」の2つがありますが、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

確定拠出年金 企業型と個人型は何が違うか?

 

確定拠出年金のメリット デメリット

確定拠出年金とは自分がその年齢に達した時に給付させる年金の額が運用次第で変わってくる年金です。メリットとデメリットを理解する必要がありますのでメリットとデメリットをいくつかご紹介します。

確定拠出年金 7つのメリット

1.運用次第で年金額が増える

確定拠出年金は加入者が運用方法を選択できます。その為、リスクも伴いますが運用を上手く出来れば将来の年金額を増やすことが出来ます。また、運用リスクに不安がある場合は元本保証のものを選んで、貯蓄として利用できます。

確定拠出年金は本人が運用することが原則となります。通常の株式投資などと違い、確定拠出年金を運用して得た収益には税金が課せられません。つまり上手く運用することができれば収益がそのまま年金額として戻ってきます。

企業年金より年金額が増える可能性あり

厚生年金基金などの「確定給付型」は掛け金を納める時点ですでに将来の年金額は決まっていますが、「確定拠出年金」は運用利益次第では「確定給付型」より将来の年金額が増える可能性があります。

2.掛け金全額が所得控除対象になる

これが恐らく一番のメリットだと思いますが、確定拠出年金を運用するための掛金は全額所得控除になりますので納税額が少なくなります。確定拠出年金の掛金はプランにもよりますが年額にすると数十万円に上るため、所得税や住民税を下げる節税になり、長年積み重なるとかなりの差額が出ます。

ですので「独身で若いからまだまだ確定拠出年金とか考えられない」という方にもオススメしたいメリットです。

3.積立金運用時のメリット

一般投資の場合、利益確定時の運用益には課税されますが、確定拠出年金の運用益は非課税となる為、複利効果が期待できます。

4.60歳から年金が受け取れる

確定拠出年金は60歳を迎えると運用が終了し、それまでの運用資産が年金として受け取ることができます。

国民年金や厚生年金は今後の受給開始年齢に関して不透明な部分がありますが、確定拠出年金は60歳を迎えれば必ず受給できます。

ただし、60歳から受給するためには最低でも10年以上運用していることが条件となります。

5.転職や退職した場合でも運用していくことができる

転職に伴い勤務先が変わった場合でも、新しい職場に「確定拠出年金制度」があれば、資産を移してそのまま年金資産を運用していくことができます。
また退職して自営業者になった場合でも、個人型の確定拠出年金に資産を移して運用していくことも可能です。

6.老後に備えることができる

やはり確定拠出年金をやる上で一番のメリットは老後への備えだと思います。今の時代会社勤めをしていて厚生年金を支払っていても、将来にいくらもらえるかは分かりません。そこでこの確定拠出年金で将来への備えにすることができると思います。二階建て年金を自助努力で三階建てにすることで、より老後への備えが期待できそうですね。

7.お金を受け取る方法を選ぶことができる

これもかなり嬉しいメリットだと思います。
普通の年金ですとある程度受け取る方法は決まっていると思うのですが、確定拠出年金は60歳からの受け取りという形ではありますが、ある程度まとまった金額を一時金として受け取れたり、また分解して受け取ることも可能となっています。そのときの状況に合わせて受け取り方法を選択できるのが嬉しいですね。

確定拠出年金 7つのリスクとデメリット

1.60歳までお金を引き出せない

確定拠出年金の掛金はあくまでも老後の貯蓄のための資金という位置づけであるため、原則として運用が終了するまで引き出すことはできません。

原則60歳まではお金を引き出せないので、60歳まではひたすら定期預金のように積み立て続けるしかありません。

そのため例えば50代で早期退職をして確定拠出年金を受け取りたいと思っても難しくなってしまいます。

途中解約もできなくはないですが、難しいのでできれば60歳からの受け取りをオススメします。

2.きちんとした知識が必要

確定拠出年金は運用を自分で選択するため、責任も自分にあります。きちんと知識を持っている人には運用も難しくないかもしれませんが、投資経験のない人には難しいという事実もあります。

3.途中で脱退した場合の問題点

転職先の年金体制によっては確定拠出年金が宙に浮いた状態になってしまう場合があります。確定拠出年金の利用資格を失くしてしまい、メリットを受けられなくなった時でもすぐにはお金は帰って来ません。その間毎月の手数料だけが取られていく可能性もあるのです。

4.運用次第で受給額が減少する

確定拠出年金は投資で運用していく側面から、利益を上げることもできるのですが、どうしても不利益をこうむる可能性もあります。元本保証などの商品を運用しリスクを減らすことはできますが、それでもリスクを全く無くすことはできません。

企業年金より年金額が減る可能性もある

メリットに挙げたように、「確定拠出年金」は運用利益次第で「確定給付型」の年金より年金額が増える可能性があります。しかし、年金額が増える可能性があるということは、逆に運用が上手くいかない場合は「確定給付型」より年金額が減る可能性があるということです。絶対に支払い額よりもらえる額の方が多いとは限らないので注意が必要です。中には元本保証のものもあるので見極めて運用しましょう

5.やたらと手数料がかかる

これは厚生年金との大きな違いだと思います。確定拠出年金は加入するときに手数料がかかるほか、いくつかの運営機関から信託報酬など毎月手数料が徴収されます。年金の給付を受ける際も事務手数料などが発生します。

この金額は銀行によってもまちまちなので、自分に合った金融機関を選んで少しでも安く抑えたいところです。

6.掛け金の限度額が決まっている

「企業型」は企業年金を導入している場合月額27,500円まで、導入していない場合は月額55,000円まです。

一方「個人型」は自営業者等(国民年金第一号被保険者)の場合月額68,000円、その他の企業年金を導入していない企業の従業員(60歳未満の厚生年金保険被保険者)の場合月額23,000円までしか掛けることはできません。

7.対象者には条件がある

確定拠出年金は公務員や扶養に入っているような専業主婦、国民年金の保険料免除者は掛けることができませんので、注意してください。

確定拠出年金の節税効果

 

公務員でも確定拠出年金に申し込める?

 

まとめ

確定拠出年金は掛け金については税制上の優遇措置を受けており、加入者の掛け金は全額「小規模企業共済等掛け金控除」として所得控除の対象になりますので、節税効果もあります。また、運用益に対しても、年金が給付されるまでは非課税ですので「課税の繰り延べ効果」も期待できます。

今や6人に1人は加入しているという確定拠出年金。退職金が出ない企業も増えている中、ポピュラーになりつつあります。しっかりメリットとデメリットを把握した上で賢く運用できるのが一番よい方法ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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